走行距離が伸びたトラックは売れるのか?

数十万km走るトラック

乗用車では走行距離10万kmが買い替えのひとつの目安と言われていますが、仕事で一日中走ることもあるトラックやダンプ、バスといった商用車は乗用車とは比べ物にならないほどの距離が伸びることも。

そのため長距離を走る車両だと1年で10万km走ることも珍しくなく、走行距離はあっという間に増えていってしまいます。

トラックなどは長い距離走ることを想定して作られているので、しっかりとメンテナンスをしていれば数十万kmは普通に走りますが、買い替えや売却となった場合走行距離の伸びたトラックやバスは売れるのでしょうか?

トラックやバスの走行距離の限度は?

商用車、乗用車問わず車両というのは車体やエンジンが大きいほど丈夫に作られており、乗用車でも排気量が3000cc以上の高級車はオイル交換などの基本的なメンテナンスだけで20~30万kmくらいは問題なく走ります。

2tや4tくらいの小型トラックでもしっかりとメンテナンスを行っていれば50万kmくらいは走りますし、大型トラックやダンプ、バスなどは100万kmを超えるようなものも散見されます。

トラックではありませんが仕事で多く使われるハイエースなども30万、50万km走っている場合もあり、過酷な使用環境を考慮して作られている商用車はメンテナンスさえちゃんと行っていれば50万kmは走ると思っていいでしょう。

結局はメンテナンス次第…という身も蓋もない結論になってしまいますが、小型・中型で50万km、大型は100万kmは走ると考えて差し支えありません。

■トラックなどの商用車は過酷な使用環境を想定して作られており丈夫
■メンテ次第で小型・中型トラックで50万km、大型で100万kmは走る

走行距離が伸びた商用車の査定は?

トラックなど商用車の市場では売るほうも買うほうも10万kmなんて大した走行距離ではないと考えられています。もちろんメンテナンスがしっかりと行われていることが前提ですけどね。

年式や状態にもよりますが、走行距離10~20万kmくらいなら4t以下の小型トラックでも100万円以上の査定が付くことは珍しくなく、特に冷凍冷蔵車やダンプ、クレーン付きなど特殊な装備を備えているものは高い査定が付きます。

ただし4t以下の小型のもので走行距離が30万kmを超えてくるようだと中古車市場でも敬遠される傾向に。当然ながら査定額もぐっと下がることは覚悟しておかなければなりません。

一方、4t以上の中型トラックや10tを超えるような大型のトラックやダンプになると30万kmでも十分に需要があり、車種や形状、装備、状態によってピンキリではあるものの50万kmを超えていても数百万円の査定が付くことも。

排気量が8000~10000ccを超えるようなものはよほど状態が悪くない限り走行距離が50万kmを超えていても十分な値段で売れると思って良いでしょう。

■4t以下の小型トラックでも20万kmまでなら100万円以上の査定も
■中型・大型トラックやダンプは50万kmを超えても数百万の値が付く

トラックの走行距離に対する査定基準

乗用車と違い距離が伸びがちなトラックなどの商用車には、走行距離に対する明確な査定基準がないと思っている人もいらっしゃいます。しかしそれは間違い。

車の査定に関する基準や中古車の相場などを広く扱っている日本自動車査定協会(JAAI)では、査定時のトラックの走行距離に関しても細かく規定しているのです。

走行距離による加減額は車種のクラスによって3つに分けられています。どのトラックがどのクラスに属しているかについては「トラックの買取査定時に適用されるクラス分け一覧表」を参照してください。

表の見方に関しては縦軸が走行距離、横軸が使用経過月数となっており、それぞれを当てはめ交差した数字がそのトラックの加減点に。1点につき1,000円の増減額相当となります。灰色の部分は加減点なし。

Ⅰ・Ⅱクラス

Ⅰ・Ⅱクラスのトラックの距離別加減点

Ⅲ・Ⅳクラス

Ⅲ・Ⅳクラスのトラックの距離別加減点

軽クラス

軽クラスのトラックの距離別加減点

Ⅰクラスに9年落ち(109~114ヶ月)属するトヨタダイナを例にとってみましょう。走行距離が21万kmだった場合は40点減点…つまり4万円のマイナス査定ということになります。10万kmなら加減点なし。

特徴的なのは、車が古くなっているのに走行距離が極端に短い場合や、逆に新しいのに距離が極端に伸びている場合の減点が大きいという点。使用経過月数相応の走行距離が望ましいことが浮き彫りになっています。

短期間に負荷をかけすぎる過走行車や、ちょい乗りやストップアンドゴーが多くエンジンに負担がかかっていそうな低走行車は中古車市場で嫌われる傾向にあるということなのでしょう。

一般的に乗用車以上に距離を走るであろうトラックですから、過走行車はもちろん低走行車に関しても「何か大きな理油があるのでは?」と勘繰られてしまうのかもしれません。

ちなみにJAAIの査定基準ではダイナやアトラスなど4トンクラス以下の小型トラックしか存在しません。中型・大型トラックになると走行距離への許容度はさらに高まると考えていいでしょう。

メンテナンスが重要な過走行トラックの査定

トラックやダンプといった商用車は耐久性が高く、また車両価格も高いため数十万km走るのはいたって普通のこと。

ただ、そのためには最低限のメンテナンスは必要となり、日頃のメンテナンスは売却時にも大きく影響してくることになります。

走行距離が伸びて当たり前なトラックやダンプでは走行距離とともにエンジンやフレームといった根幹部分の状態が非常に重要で、距離が伸びてもここがしっかりと手入れされている車両は高く買い取ってもらえます。

逆に走行距離が少なくてもメンテナンスされていない車の査定は低くなる傾向に。結局は前オーナーがどういった扱いをしていたかが重要になってくるのです。

長く乗ること、高く売ることを考え普段からしっかりとしたメンテナンスを心がけるようにして下さい。

トラックやバスの売却を考えている方は

一般的な乗用車と違いトラックなどの商用車を買取してくれる業者は少ない…そのためこれまでは買取業者やディーラーの言い値で売ってしまっていた人もいることでしょう。

しかし、「トラック一括査定王」を用いればトラックなどの商用車も乗用車同様複数の業者に一括査定を申し込むことができ、それによってより高く売却することができるのです。

トラック一括査定王は多くの商用車買取業者と提携しており、一括査定を申し込めば3~5社の査定を受けることができます。今お乗りのトラックの査定額を知りたい方、少しでも高く買い取ってほしい方はぜひ活用してください。

トラック一括査定王