トラックの買取査定時に適用されるクラス分け
主に仕事で使用するであろうトラックも、その用途によって大きさや積載量にはかなりの差がありますよね。
積載量が1トンに満たない軽トラックから10トンを超える大型トラックまで様々。当然ながらエンジンや車自体が大きいものほど価格は高くなりますし、“寿命”という点においても有利に働きます。
そういった車格を無視して小さなものから大きなものまで一律に買取査定を行うと様々な問題が発生するため、日本自動車査定協会(JAAI)では小型トラックの車種を中心に5つのクラス分けを行い、査定基準に係数をかけています。
具体的なトラックの車種とそのクラス、そして査定基準にかかる係数について詳しく紹介していきます。
トラックのクラス分け
ではどんな車種がどのクラスに属しているのかメーカーごとに見ていきましょう。
なお、同じ車種が複数のクラスにまたいでいる場合は、積載量やエンジンの大きさの違いにより同一車種でもクラス分けがなされています。ちょっと分かりづらいですね。
トヨタ・ダイハツ
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | ダイナ、トヨエース、デルタ3000、デルタ2000 |
Ⅱ | ダイナ、トヨエース、デルタ2000 |
Ⅲ | ダイナ、トヨエース、ハイラックス、ハイエース、デルタ1750 |
Ⅳ | タウンエース、ライトエース |
軽 | ハイゼット、ミゼットⅡ、ピクシストラック |
ニッサン
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | アトラス、コンドル、NT450アトラス、カゼット |
Ⅱ | アトラス、コンドル、NT450アトラス、カゼット |
Ⅲ | アトラス、ダットサン |
Ⅳ | バネット |
軽 | クリッパー、NT100クリッパー |
いすゞ
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | エルフ450、エルフ350、エルフ250 |
Ⅱ | エルフ250 |
Ⅲ | エルフ150、エルフ100、ファーゴ |
Ⅳ | ― |
軽 | ― |
日野
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | デュトロ、レンジャー |
Ⅱ | デュトロ、レンジャー2 |
Ⅲ | ― |
Ⅳ | ― |
軽 | ― |
マツダ
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | タイタン |
Ⅱ | タイタン |
Ⅲ | タイタン、タイタンダッシュ、ボンゴブローニイ、プロシード |
Ⅳ | ボンゴ |
軽 | スクラム |
三菱
クラス | 車種名 |
---|---|
Ⅰ | キャンターEX、キャンター |
Ⅱ | キャンター |
Ⅲ | キャンターガッツ、キャンターガッツ15、ストラーダ |
Ⅳ | デリカ |
軽 | ミニキャブ・ミーブ、ミニキャブ |
この他、スズキのキャリイやスバルのサンバー、ホンダのアクティはすべて「軽」の枠となります。
クラスごとの係数とは?
トラックのクラス分けに続き、クラスごとの“係数”についても触れていきます。
JAAIが定める査定基準では加減点1点につき1,000円の増減になります。しかし、同じ不具合であっても高級車と軽自動車では修理費や価値の減少幅が大きく異なるため、点数にクラス係数を掛け合わせたものが最終的な加減点となるのです。
これはクラスごとの加減点が記載されていない内外装や機関関係に適用されます。
トラックのクラス係数
乗用車の場合Ⅰの上に特A~特Cまでの高級車クラスが設定されているのに対し、トラックの場合はⅠ~軽までの5クラスのみの単純な構成になっているのが特徴。
クラス | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | 軽 |
---|---|---|---|---|---|
係数 | 1.4 | 1.2 | 1.0 | 0.8 | 0.8 |
例えばⅠクラスに属するいすゞのエルフ450に50点減点の不具合があったとすれば、「50×1.4=70」という計算式により70点減点…つまり7万円の減額ということになります。
新車時の価格が高い車種ほど加減点の影響が大きいと考えていいでしょう。
年もの相応係数
クラスごとの係数に加え、内外装の加減点には「年もの相応係数」というものが適用されます。簡単に言ってしまえば車が古くなるほど加減点の幅が小さくなる係数のこと。
年もの | 当~3年 | 4年 | 5年 | 6年~ |
---|---|---|---|---|
係数 | 1.0 | 0.9 | 0.8 | 0.7 |
トラックの内外装に関する加減点を見る場合はこちらも考慮します。つまり内外装に関しては基準の加減点に年もの相応係数とクラス係数を掛け合わせる必要があるのです。
これらを踏まえたうえで査定額を計算するようにしてください。
中型・大型トラックのクラスは?
上記のトラックのクラス分けを見てこう感じる人も多いのではないでしょうか?
「小型トラックばかりだな」…と。
実際にその通り。JAAIが規定するトラックの査定基準は4トン程度までの小型トラックまでであり、それ以上の大きさのトラックに関してはクラス分けはもちろん、世に出回るような明確な査定基準が存在しないのです。
とはいっても、トラックの買取に強い業者であれば内部で査定基準が存在するのは間違いありません。もちろんJAAIのクラス分けに相当する係数的なものも存在するでしょう。
ただし、中型以上のトラックにどういった査定基準があるのかは小型トラック以上に業者間で異なります。そのため1ヵ所のみの買取査定で売却を決めるのは得策ではありません。
大型トラックであればあるほど複数の業者に査定を依頼するべきといえます。
トラックやバスの売却を考えている方は
一般的な乗用車と違いトラックなどの商用車を買取してくれる業者は少ない…そのためこれまでは買取業者やディーラーの言い値で売ってしまっていた人もいることでしょう。
しかし、「トラック一括査定王」を用いればトラックなどの商用車も乗用車同様複数の業者に一括査定を申し込むことができ、それによってより高く売却することができるのです。
トラック一括査定王は多くの商用車買取業者と提携しており、一括査定を申し込めば3~5社の査定を受けることができます。今お乗りのトラックの査定額を知りたい方、少しでも高く買い取ってほしい方はぜひ活用してください。