エアコンの脱着や故障による車買取査定への影響

エアコンの脱着や故障による査定への影響

昭和の時代ならいざ知らず、現代において車にエアコンが装着されていないケースというのはほとんど考えられません。いわば“付いていて当たり前”といえる自動車のエアコン。

そんなエアコンも、ごく一部の車種ではオプション扱いになっている場合があり、そういった車種にエアコンを装着することでプラス査定が望めます。

また、何らかの理由によりエアコンを取り外しているという場合もあるでしょう。かなりのレアケースではあるものの、エアコンが標準装備の車から取り外すとどのくらいの査定減額なってしまうのかでしょうか?

むしろ査定時にエアコン関連で気になるのは故障。エアコンが壊れた状態で査定に出すとどのくらいの減額になるのかについても触れていきます。

エアコンをオプションで装着した場合のプラス査定

現代の車においてエアコンレスの車種やグレードはごくごくわずか。サーキット走行を見据えたベースグレードや、海外のストイックなピュアスポーツの一部くらいでしょうか。

そういった車にオプションでエアコンを装着した場合のプラス査定は以下の通り。下表は加点を示しており、1点あたり1,000円相当。詳しいクラスに関しては「車買取査定時の車種別クラス分け一覧表」を参照してください。

クラス 機種\年もの 当・1年 2・3年 4・5年 6年~
Ⅰ・Ⅱ エアコン 160 140 110 80
デュアルエアコン 220 180 140 110
Ⅲ・Ⅳ エアコン 130 110 90 60
デュアルエアコン 180 150 120 90
軽自動車 エアコン 100 80 60 40
デュアルエアコン 140 120 100 70
軽貨物 エアコン 70 60 50 40

クラウンやアルファード、マークXなど、やや高価格帯の車に代表されるⅠ・Ⅱクラスの場合、エアコンを装着することで10~20万円の査定アップが望めます。ただこれらの車種でエアコンが標準装備されていないとは考えられませんが…

比較的古い軽自動車でも4万円(40点)のアップ。今の時代エアコンがどれだけ重要なのかを物語っているといえるでしょう。後席にもエアコンユニットがあるデュアルエアコンであればより高い査定が期待できるでしょう。

とはいえ今時エアコンレスの車がどれほどあるだろうか?

ちょっと調べてみましたが、現在販売されている日本車の場合一部の軽トラの最低グレードくらいでしょうか。一昔前はインプレッサやランエボの競技ベース車両、比較的最近でも86、BRZの競技ベース車両にもエアコンレスがありましたが…

海外製の車でもロータスのエリーゼやエキシージなどストイックな計量スポーツカーのベースグレードにエアコンレスが設定されているくらい。

現代の社会においてこのエアコン装着による加点表は形骸化していると言っても過言ではないでしょう。まあレアケースではあるものの“絶対にない”とは言い切れないので目安として提示しているのでしょうが。

オプションでデュアルエアコンにしている場合は?

エアコンレス車にオプションでエアコンを装着するシーンというのはほとんど考えられないのに対し、エアコン標準装備の車種においてオプションによりデュアルエアコンにするケースというのはそれなりに想定されます。

そういった場合は買取時において上記の表のエアコンとデュアルエアコンの差額を加算すると規定されています。

つまりⅢのクラスに属する3年落ちのヴォクシーにオプションでデュアルエアコンを装着されている場合は150点から110点を引いた40点(4万円)プラス査定されるということ。

デュアルエアコンのオプション価格を考えると微妙なプラス査定幅と言えるものの、こういった装備は新車購入時にサービスで付けてもらえることもあるため、将来的な買取を見据えるのであれば交渉の余地はあるかと。

車のエアコンが故障している場合は減額?

エアコンレス車にエアコンをオプション装着するというケースは極めて稀である一方、車買取査定時にエアコンの調子が悪いという場面はそれなりの想定できるでしょう。それが売却の引き金になっていることも。

しかし、現代の車においてエアコンは絶対に必要なもの。故障していれば当然ながら査定額から減額されることになります。その額はというと

減点
コンプレッサーリビルド交換 40
ガスチャージ 10
その他の不良 評価点の範囲内

これを見ると一見して「エアコンの故障は最高でも4万円の減額まで」という印象を受けるかもしれません。しかしコンプレッサーやガス抜けの異常以外は“評価点の範囲内”とあります。

つまり、故障での減点の限度は前述したエアコンを装着した場合の加点表の範囲内ということに。比較的新しい車でエアコンユニットを丸ごと変えなければならない場合、10~20万円の減額も考えられるのです。

エアコンは購入から数年で簡単に壊れるものではありませんし、故障の原因の多くはコンプレッサーやガス抜けが多いのも確か。しかし万が一の大きな故障の場合は相応の減額を覚悟しておく必要がありそうです。

エアコンを取り外している場合の査定

標準装備が当たり前のカーエアコンをわざわざ取り外す…普通の生活をしている人では考えられない状況でしょう。しかし一部にはそれを行う人が存在するのです。

その主な理由は軽量化のため。サーキットなどを本気で走る人は快適性を犠牲にしてでもエアコンを取っ払い車両の軽さを追求するケースも。そういった車の査定はどうなるのか?

基本的にエアコンを取り外している車というのは内装なども極力取っ払って軽さを追求しているケースがほとんど。サーキットを本気で走っている一部の人には需要があるかもしれませんが、常識的にほとんどの人は見向きもしません。

「売れない=人気がない」ということから、買取査定はかなり厳しいものに。

内装は純正の状態に戻したとしても、エアコンが取り外されているようであれば10~20万円の査定ダウンを覚悟しておく必要があります。

取り外したエアコンユニットが手元に残っている場合は、かなりの手間にはなるものの再び取り付けてから買取査定に出した方がいいでしょう。

売る前にエアコンの故障は修理しておくべき?

車の売却を考えているけどエアコンが故障している、冷えないなどのトラブルを抱えている場合、それを修理してから買取査定に臨んだ方がいい…と考える人もいるかもしれません。

確かにエアコンを修理してから査定に出した方が買取額は上がるでしょう。しかし修理費をペイできるほどの上昇は望めないというのが実情。

例えば、基本的な買取額が100万円の車があったとします。エアコンのコンプレッサーが壊れていれば4万円減額され96万円の査定になってしまうでしょう。

じゃあそれを修理に出してから査定してもらうとどうなるか?確かに査定額は100万円になります。しかし修理費は4万円では収まりません。一般的な修理費は5~8万円くらいなので実質的には損をすることに。

そのため、仮にエアコンが不調であっても多少の買取額減は覚悟の上でそのまま買取査定に出した方が結果的に損が少ないのです。

まだ数ヶ月乗るというのであればまだしも、近々売却を予定しているようであればエアコンの不具合を修理せずそのまま査定に出すようにしてください。

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