現代車のフェンダーミラーはマイナス査定!?
機能面で優れるフェンダーミラーだが…
車のサイドミラーにはドアミラーとフェンダーミラーの2種類があります。
「2種類がある」といっても現代の車にフェンダーミラーが標準装備されている車は皆無といっても過言ではなく、100%がドアミラーでフェンダーミラーを見る機会というのはクラシックカーやタクシーの車に限られるのが現状です。
デザイン的な面から世界的にドアミラーが当たり前となったサイドミラーですが、ドアミラーが市場を占拠した現在にあっても機能面ではフェンダーミラーのほうが確実に上で、だからこそタクシーなどプロの運転手が乗る車はフェンダーミラーが搭載されています。
高い機能性、安全性から一部車種にはオプション設定される場合もあるフェンダーミラーですが、売却時の査定にはどういう影響を与えるのでしょうか。
ドアミラー車にフェンダーミラーを付けていると…
まずは日本で唯一の車の査定に関する公的機関である日本自動車査定協会(JAAI)のフェンダーミラーに対する査定基準を見てもらいましょう。
上記を見てもらえば分かると思いますが、フェンダーミラーを付けた車は減点対象となり、ここでの点数は「1点=1,000円」で計算されることからも非常に大きなマイナス査定になることが見て取れます。
クラス「Ⅰ」に属するクラウンやフーガなどでは5年後でも14万円のマイナスとなり、プリウスやカローラといった2000ccクラスの「Ⅲ」でも2~3年目の売却でマイナス10万円、5年目でマイナス8万円と非常に厳しい評価となっています。
これはひとえに現代車におけるフェンダーミラーの人気の無さを物語っており、フェンダーミラーを取り外すにしてもフェンダー自体に取り付ける穴が開いているためフェンダーを丸ごと交換せざるを得ず、それが大きな減点の一番の要因になっています。
街中でもごく稀に今の車にフェンダーミラーを付けている車を見かけることがありますが、そういった車は下取り・買取査定では大きな減点になってしまうのです。
ただし、タクシーなどで使われるクラウンコンフォートのようにフェンダーミラーが標準装備の車は減点対象にはならず、マイナス査定はあくまでもドアミラー車にオプションなどでフェンダーミラーを付けた車に限られます。
■クラウンコンフォートのように標準装備の車はマイナス査定にならない
売却時のことを考えるならフェンダーミラーは×
ドアミラーはデザイン的には優れていても斜め後方にどうしても死角ができてしまうため、車線変更や右左折時には首を動かして目視で安全確認を必要があります。
一方のフェンダーミラーは前方に付いているため視野角が広く死角がほとんど存在しないため首を動かしての確認をする必要がなく安全性が高いので、タクシーといった客など第三者を乗せるような仕事の車には重用さています。
しかし機能面よりデザイン面を重視したドアミラーが当たり前の現代の車ではフェンダーミラーは「ダサい」とあって敬遠されますので、もしフェンダーミラーを付けている車に乗っているのであれば相応の査定ダウンを覚悟する必要があり、またこれから買う車にフェンダーミラーの取り付けを考えているのであれば、将来の売却時の査定も考慮して判断するようにして下さい。
最近ミラーレス車が合法化されましたので、今後はミラーのカメラ化が進みもしかしたらドアミラーですら廃れていくのかもしれません。
クラシックカーのフェンダーミラーはかっこいいんですけどね…
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