車内の強い臭いは買取時マイナス査定に
どうしても臭いが付いてしまう車内
新車の時はどの車もいわゆる「新車の匂い」で満たされていますが、時間が経ってくるとその匂いは消え徐々に独特の臭いを放ってくるもの。
自分の車であればその臭いに慣れてしまって何とも感じませんが、人の車に乗ると多かれ少なかれ何かしらの臭いを感じるもので、おそらく無臭の車は存在しないと思われます。
そんな車の臭い、売却や買取時の査定にどういった影響を与えるのでしょうか。
なぜ車内は独特の臭いを放つのか?
好きな人も結構いると思われるいわゆる“新車の匂い”というのは、車内のゴムやプラスチック、布などが新品であるがゆえに独特の匂いを放っており、そこに接着剤など化学物質の匂いも混ざってあの匂いを形成しています。
そのため車によって多少の違いはあれど傾向としては同じような匂いになります。
しかし使用しているうちにその匂いは消え、そこからは使っている人の用途や体臭、汗、掃除の頻度などによって臭いは千差万別になり、厳密にはすべての車は違う臭いを持っていると言っても過言ではないでしょう。
当然同じ車でも使用者によって臭いは変わり、特に大きな影響を与えるのがタバコやペット、芳香剤で、これらの臭いは一度ついてしまうと中々取れません。
これらの臭いに対する許容範囲や好みは人によって異なりますが、より多くの人に購入対象としてもらうためには無臭に近いほうが良いのは言うまでもなく、どんな臭いにせよ強ければ強いほどマイナス査定になる可能性が高くなります。
多くの人が敬遠するタバコの臭い
日本の喫煙率は減少の一途を辿っており、老若男女問わない全年齢での喫煙率は近年20%を割っています。
タバコを吸わない人はもちろんタバコを吸う人でも車内のタバコ臭を嫌う人もいるため、車の中がタバコ臭い車というのは購入候補から外されがち=査定が下がる傾向にあります。
もちろん程度の問題もあり、多少の臭いであれば簡単な清掃や車内クリーニングで落ちるため査定に大きな影響を与えない場合もありますが、中古車の紹介欄で「禁煙車」が売りになることからも車内で喫煙していた場合は多少のマイナス査定を覚悟する必要があります。
また、タバコには臭い以外にも「焦げ」の問題もはらんでおり、シートなどの内装にタバコの火による焼けや穴あきがあった場合は査定額が大きく下がってしまうことも。
遠くない将来車を売ることを考えているのであれば、車内での喫煙をすぐにでも止めるようするとともに掃除も行い臭いを少しでも消しておくと良いでしょう。
■車の売却を考えている場合は少しでも早く車内の喫煙を止め掃除する
思った以上に残るペットの臭い
もしあなたが車にペットを乗せる場合は注意が必要です。
車に限らず家の中もそうですが、飼い主は自分の家のペットの臭いに慣れきっていて臭いを感じることはほとんどないものの、他人はその臭いに敏感なもの。
猫ならまだしも犬を頻繁に乗せていた車というのは臭いはもちろん毛なども多く残っている場合があり、シートやカーペットに染み付いてしまった臭いはなかなか取れず、万が一うんちやおしっこをしてしまった場合はシートやカーペットを取り外してしっかり洗わなければ臭いを消すことはできません。
「ペットの臭いくらいなら査定に影響ないだろう」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、生理的に受け付けない人も多く、強いペット臭はマイナス査定になります。
■強いペット臭が残っている車は確実にマイナス査定に
良かれと思って入れている芳香剤もマイナス査定
タバコは依存性が強いためついつい車内で吸ってしまう、ペットを連れて出かけることが多いためどうしても車に乗せざるを得ないというのはある程度仕方ないにしても、芳香剤については使用するならよ~く考えたほうがよいでしょう。
芳香剤の使用の理由には大きく分けて…
- ■芳香剤の匂いが好き
- ■車内の臭いを消すために入れている
…が考えられますが、芳香剤の臭いをどう感じるかは個人差が非常に大きい上に、そもそも芳香剤全般を嫌う人も非常に多く、強い芳香剤の臭いがある車は査定においてマイナスになります。
近年は「スメハラ(スメル・ハラスメント)」なんて言葉もあるくらい強い臭いに対する否定的な見方も多く、芳香剤を入れている車に乗っていると酔ってしまう人も多いため中古車市場では敬遠される傾向にあり、当然査定額も下がってしまいます。
車内に芳香剤の匂いがなくても困ることはありませんし、自分が「いい匂い」と感じていても他人は不快に感じる場合も多々あるので、できる限り芳香剤は入れないようにしたほうが売却時に有利に働きます。
もし車内の臭いが気になるのであれば芳香剤で誤魔化さず、車内の清掃と消臭剤で対応するようにしましょう。
■車内の臭いが気になる場合は芳香剤ではなく消臭剤と清掃で対応
車内の臭いでどのくらいマイナス査定になるのか
車内の臭いというのはある程度酷くなると買取額に悪影響を与えますが、一概に「〇〇円安くなる」と断定するのは難しいと言わざるを得ません。
というのも、まず臭いの感じ方は人それぞれで、それは私たちはもちろん査定士も同様ですから、同じ臭いでも査定する人間、会社が違えば査定額への影響も変わってくるからです。
またその車が持つ価値によってもマイナスされる査定額は異なり、同じ臭いでも買取査定額が100万円くらいの車なら5~10万円、20万円の車なら2、3万円、逆に高級車など査定額が200、300万円になるようなものであればマイナス査定額は10万円を超えることも珍しくありません。
目安として酷い臭いであれば査定額は5~10%減くらいを見ておくべきでしょうか。
業者にシートなど外せるものは外して洗う徹底的なクリーニングを頼むと、車の大きさにもよりますが5万円以上かかる場合が多く、買取業者や販売会社がクリーニングを行うことを考え、万が一臭いが取り切れない場合も想定してマイナス5万円~10万円くらいが目安になります。
■徹底した車内クリーニングが必要なら5~10万円のマイナス査定を覚悟
様々な臭いの原因に注意しよう
上でも書いたように車内の嫌な臭いの代表的な原因はタバコやペット、芳香剤ですが、それ以外にも以下のような理由が悪臭の原因になります。
- ■度重なる車内での食事による食べこぼし
- ■子供や酒に酔った人間による嘔吐
- ■灯油をこぼす
- ■汗をかいた状態で乗ることが多い
多少の臭いであれば販売前の簡単な清掃で大部分を取り除けるので査定に大きな影響を与えることはないものの、度を越えたり、多くの人が“不快”と感じる臭いであれば査定に響いてきます。
もしこれから売ろうとしている車に臭いを感じている場合でも、査定士によってその評価は異なりますから、そういった面でも一括査定などを用い複数の買取業者に査定を依頼するのがベストといえるでしょう。
車の売却をお考えの方は
今乗っている車を手放そう、新しい車に買い換えようと考えている方は一度「ナビクル車査定」での一括査定を検討してみて下さい。
ナビクル車査定での一括査定はガリバーやアップル、カーチスなど多くの有名買取業者が参加しており、その中から最大10社の査定を受けられ、私自身2度ほど査定をお願いしましたが、査定会社によってホンダフィットで約11万円、トヨタノアで約35万円の差が生まれました。
また一括査定では珍しく査定申し込みの時点で画面に売りたい車の概算価格も分かるという特徴があるため、その場である程度の査定額が想像できるというのも大きなメリットです。
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