車のメッキパーツやモールに傷がある際の査定は?

車のメッキパーツが査定に与える影響

車に高級感を与えてくれるメッキのパーツや、傷や雨漏りを防ぐために取り付けられているモール類。ちょっとしたアクセントや縁の下の力持ち的な存在であるこれらも、傷がある場合は買取価格にマイナスの影響があります。

「ボディじゃないのに?」と感じるかもしれませんが、メッキパーツやモール、小部品類も立派な外装なのです。

とはいえ、比較的簡単に交換できるこれらパーツが査定に与える影響はそれほど大きくありませんので安心してください。

査定に影響しないメッキパーツやモール類の状態

基本的にメッキパーツやドアモール、バンパーモールなどは標準装備という考え方であり、仮に純正オプションで付けたものであってもプラス査定になることはまずありません。

つまり、これらのパーツの考え方としては標準装備、純正オプションにかかわらず綺麗な状態が当たり前であり、傷が付くにしたがってマイナス査定ということになります。

ちなみにマイナス査定にならない綺麗な状態というのは…

  • 表面に商品価値に影響を与える傷等がないこと(1cm未満の凹み及び小傷は無減点)
  • 破損、曲がり、腐食、異物の付着がないこと

基本的には無傷な状態が標準状態。ただし1cm未満の小傷や凹み程度であればマイナス査定にはならないと定義されています。

これを踏まえて話を進めていきます。

メッキパーツやモールのマイナス査定額

車のメッキパーツやモールに傷がある場合の査定

では1cm以上の傷や凹み、腐食などがあるメッキパーツやモール、小部品類がある場合、どの程度のマイナス査定になってしまうのか?

対象としては下記のような状態ですね。

  • 破損、曲がり、1cm以上の凹み・線傷、全体にわたるさびがあるもの
  • メッキ部、塗装部がはがれていて見苦しいもの

メッキパーツやモール、小部品は修理することができないため、交換対応ということになります。各部で具体的にどの程度減点されるのかも見てみましょう。1点あたり1,000円減点されることになります。

部品名 減点
フロントグリル 15
モール(バンパーモール含む) 1本 5
エンブレム、オーナメント 1個 3
ウェザーストリップ 1本 5
ストライプ(片側) 20
マッドガード 1個 5
ミラーのウインカーレンズの傷 (無交換) 3

この表を見ると、メッキパーツの中でも比較的大きな面積を占めるフロントグリルの減点幅が大きいことが分かります。その分パーツの値段が高いということなのでしょう。

またストライプも20,000円のマイナス査定と幅が大きい。“ストライプ”とはミニなどに代表されるボンネットのレーシングストライプなど、ステッカーによる装飾のこと。

ミニのレーシングストライプ

その他、車種やグレードを示すオーナメントやメーカーのエンブレムは3,000円、雨風の侵入を防ぐウェザーストリップは1本5,000円など。

ただしドア周りなどのウェザーストリップはドアやトランクなどの開け閉めによって変形を繰り返しているため、多少の傷や凹みがあってもマイナス査定の対象にはなりません。機能的な問題が交換の有無の対象。

係数の考慮も忘れずに

上記の減点表をそのまま見ると、メッキのフロントグリル交換は15,000円、ドアやバンパーなどのモールは5000円ということになります。しかしこれら査定には「年もの係数」と「クラス係数」を考慮する必要があります。

年もの 当~3年 4年 5年 6年~
係数 1.0 0.9 0.8 0.7

国産車
クラス 特C 特B 特A
係数 2.2 1.8 1.5 1.4 1.2 1.0 0.8 0.8

輸入車
クラス
係数 7.0 3.6 3.0 2.4 1.7 1.3 1.0

これは前述したメッキパーツやモール、小部品に傷や腐食があった際の減点に、車に応じて係数をかけ合わせるというもの。各々の車のクラスに関しては「車買取査定時の車種別クラス分け一覧表」を参照してください。

例えば「Ⅰ」クラスに属するトヨタクラウンの2年落ち車である場合、年もの係数は1.0。クラス係数は1.4ということになるため、メッキのフロントグリルに傷がある場合「15点×1.0×1.4=21」。つまり21,000円のマイナス査定になります。

要は車格が高く、かつ新しい車ほどマイナス査定幅が高くなるということに。

逆に、古いコンパクトカーや軽自動車の場合マイナス査定の額は少なくなることを意味します。より正確な査定額を知りたい場合は上記係数をかけ合わせることを忘れないでください。

メッキパーツの傷を消すことはできないの?

メッキパーツやモールに目立つ傷が付いている場合、避けられない査定ダウン。しかし、考えようによっては傷を消すことができればそれを回避できるということにもなりますよね。

車の塗装部分にある薄い傷程度であればコンパウンドで消すことができます。それと同様にメッキパーツを磨いて傷を消すことはできないのか?

結論から言えば「厳しい」と言わざるを得ないでしょう。

車の塗装であれば、車格にもよりますが厚みは約100μm(0.1mm)ほど。一方、メッキパーツに使用されるクロームメッキの厚みはせいぜい1~2μmです。車の塗装に比べ圧倒的に薄いのです。

プロがコンパウンドを使って車の塗装を磨き込む場合、10μm前後削ることになります。もしこれをメッキパーツでやったら下地が出て輝きが失せてしまうことに。

ごくごく薄い傷であれば極細のコンパウンドで軽く磨くことで消すことができる可能性もありますが、そもそもその程度の件まで消すことができる傷というのはほとんど目立たず、査定にも影響しないと考えるのが自然。

査定に影響するだけの傷をコンパウンドで消そうと思えば必ず下地が出てしまいます。つまり事実上不可能ということ。メッキパーツに関してはDIYでの補修など考えず、そのまま査定に出した方が賢明といえるでしょう。

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