ナビが付いていると買取額はアップするのか
もはや常識となっているナビ搭載
かつてナビゲーションシステム(ナビ)は高価なもので、車に付いているだけで査定アップに繋がっていた時代がありました。
しかし現在はディーラーによるナビのプレゼントキャンペーンや格安の外付けナビの登場によって一般化し、またナビはオーディオやワンセグ・フルセグなどテレビの視聴にも連動しており「付いていて当たり前」という風潮になってきています。
新車購入の際の交渉にも使われディーラー側としては無料で取り付けることによって購入にこぎつける「最後の一手」にもなるとあってインダッシュのナビは常識になりつつあります。
そんなナビゲーションシステム、査定にはどういった影響があるのでしょうか?
平成25年までのナビの評価は?
まず、少し昔にさかのぼって平成21年から25年までのナビゲーションシステム(ナビ)の評価を見てみたいと思います。
査定士の試験なども行う公的機関である日本自動車査定協会(JAAI)によって平成21年に策定された査定の基準では以下のようになっていました。※1点=1,000円
この頃は純正オプションのようにダッシュボードに埋め込まれているものの評価が高いものの、外付けのナビでも高い評価を得ており、読み込みの煩雑さや容量の問題で劣るDVDですらプラス査定の対象になっていました。
当時はディーラーオプションのナビは数十万円するのが普通であり、また外付けのものも10万円以上する2DINサイズのものが主流で、かつナビ搭載車には一種のステータスがあったためこういった査定の基準になっていたと思われます。
平成26年以降のナビの評価
日本自動車査定協会(JAAI)が平成21年の段階で策定した査定基準の段階ではある種の“特別感”があったナビも、その後急速に普及し新車購入の際の交渉材料、ナビに特化した格安商品の登場などによってプレミアム感は無くなっていきました。
それに伴いJAAIが平成26年に改定した査定基準では大幅な変更が明記されました。
上記の平成25年までの評価と比べてみればその差は一目瞭然で、純正オプションに代表されるダッシュボードに埋め込まれたインダッシュナビ以外はまったく評価されないことになり、また前時代的なDVD方式のものはインダッシュであってもプラス査定にはなりません。
ここで言う「インダッシュ」に社外2DINサイズのナビが含まれるのかどうかは微妙なところで、一流メーカーで比較的新しい2DINのHDDナビであれば多少のプラス査定が期待できる…といったところでしょうか。
それでも多くの場合大した査定アップには繋がらず、一方でナビが付いていなくてもマイナス査定になるわけではないので、可能であれば純正のオーディオなどに付け替えて査定に出すようにし、ナビはオークションなどで売却する方法も。
ただ、純正ナビのオークションでの相場はせいぜい2~3万円程度と、取り外しや出品の手間を考えると微妙なラインではありますが…
■純正ナビをオークションで売る方法もあるが相場は高くない
ナビでのプラス査定はほとんど期待できない
これまで取り上げてきたとおりナビはインダッシュのHDDナビでなければプラス査定にならないのが現状で、外付けであればどんなに新しいものでも一切評価されません。
一方で純正ナビは20万円くらいするのが普通であり社外に比べて性能も高くなく、またナビが付いていないからといってマイナス査定になるわけでもないので、ナビを付けずに購入して車を買い替えても移設できるナビを別に購入するのが理想でしょうか。
結論としては、純正オプションナビは20万円超えも多いという非常に高価なものながら、査定に与える影響はそれほど大きくない…となります。
近年はバックモニターやハンドルのボタンに連動することも多いため純正ナビを付けることは当たり前になってきていますが、初期投資に比べ査定でのプラスはあまり期待しないほうがいいでしょう。
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